こんにちは、マッキーです。
貸株というサービスをご存じでしょうか。
私は楽天証券で保有している株を貸株サービスで運用しています。
この記事では、貸株サービスとは何かというテーマで、解説をしていきたいと思います。
筆者の簡単な自己紹介です。

マッキーです。
年収は低めのサラリーマンです。
2019年から投資をはじめて、日本株や米国株へ投資をしています。
投資資金200万円からスタートして、現在は1,000万円を達成!
貸株サービスとは?
まず、貸株サービスとは?についてです。
貸株サービスとは、名前の通りです。
証券会社へ自分が持っている株を貸すサービスです。
銀行に預金をしていると金利がもらえるのと同様で、証券会社へ自分が持っている株を株を貸すことで貸株金利がもらえます。
配当金や分配金とはまた別で、お手軽なインカムゲインが得られるサービスですね。
大手の証券会社で貸株サービスができる
貸株をやるには大手のネット証券で口座を開設しましょう。
私が利用している楽天証券では、日本株のみ貸株することができます。
しかし、SBI証券は日本株に加えて、米国株やETFが貸株の対象になっています。
このように証券会社により、違いがありますね。
筆者が実際に利用している証券会社では、以下の通りになっています。
日本株の貸株 | 信用貸株 | 米国株の貸株 | |
楽天証券 | 〇 | 〇 | × |
SBI証券 | 〇 | × | 〇 |
auカブコム証券 | 〇 | 〇 | × |
貸株が行われる仕組み


そもそも何のために貸株サービスがあるのか、証券会社は株を借りたいのか?
それは、証券会社が空売りをする投資家へ株の貸し出しをしているからです。
株を貸し出すためにも、証券会社には株の在庫がなくてはいけません。
空売りとは?
証券会社から借りた株式を先に売って、後で買い戻す取引です。
空売りをすることで、株価の値下がりで利益を得ることができますが、証券会社から株を借りるための手数料(金利)が掛かります。
証券会社は貸株サービスを利用する投資家から株を借りて、その借りた株を空売りする投資家へ貸し出す。
ここでの金利差で証券会社は儲けることができる仕組みです。
貸株金利のメリット
貸株を行うことのメリットについて、まとめていきます。
貸している間も売却ができる
貸株に出していると株を売りたいときに売れないのでは?なんて思いませんか。
それは誤解です。
貸株に出している状態でも、売り注文を出すことができます。
売却時には自動で貸株から外れて市場へ返却される流れとなっています。
貸株に出しているからと言って取引には何も影響がありません。
金利が高い銘柄が多い
貸株の金利は銘柄ごとに設定されていて、証券会社により違います。
ですが、意外とその金利は高いです。
2022年8月現在ですが、楽天証券では、1%を超える銘柄が610件もあります。


金利は原則として週次で見直しが行われています。
テーマ株や新興株などの銘柄だと金利が高く設定されている傾向があります。
旬が過ぎると株価に関係なくて下落する傾向にあります。
金利発生と入金が速い
貸株の金利は、貸した日ごとに計算されます。
貸し出しした株数×終値×貸株金利(%)÷365日=1日分の受領額
楽天証券では、買い付けて3営業日後から金利が発生して、翌月の第2営業日にまとめて1か月分が入金されます。
毎月のインカムゲインなのが嬉しいですね。
貸株のデメリットと注意点
貸株を行うことのデメリットと注意点についてまとめていきます。
利益が20万円を超えると確定申告が必要
貸株金利は雑所得となります。
年間で20万円を超えたら、雑所得として自分で確定申告する必要があります。
株の現物取引や配当金での収入は、特定口座(源泉徴収あり)で、税金の計算や払い出しなどを自動で行ってくれますが、貸株の場合は別の扱いなので注意が必要ですね。
証券会社が倒産してしまった場合
通常では保有している株式は全て、投資者保護基金により保護されています。
なので万が一、証券会社が倒産しても保証されています。
投資者保護基金
証券会社が破綻した場合に投資家を保護するためのセーフティネット。証券会社は、証券会社自身の財産と顧客の財産を分別して管理することが法律上義務付けられています(分別管理義務)。したがって、証券会社が破綻しても顧客の財産には直接的な被害は及ばないのが原則ですが、証券会社が分別管理を怠っていた場合など、顧客の財産が被害を受ける可能性はゼロではありません。そのような事態が起きた際、投資者保護基金が顧客1人につき1,000万円まで補償するようになっています。国内で営業する証券会社には、投資者保護基金への加入義務があります。
SMBC日興証券 用語集より
貸株の場合は、投資者保護基金の対象になりません。
貸株状態の保有株は、自分の名義から証券会社の名義となるからです。
万が一、証券会社が倒産してしまった場合には保証がされません。
筆者は個人的にですが、楽天証券をはじめとした大手の証券会社が貸株の設定を外す間もなくて、いきなり倒産するとは考えにくいと考えています。
ですが、とても重大なリスクですので、貸株を行う際には常に頭に入れておきましょう。
権利日に貸株へ出していると、配当金や株主優待が受け取れない
権利日に貸株へ出していると、配当金や株主優待が受け取れません。
貸株に出している間はその株の名義は証券会社になるため、権利日で自分の名前は株主名簿にチェックされません。
このような心配がありますが、楽天証券では権利日に貸株が返却されるようにコースの設定が出来ます。
3つのコースで設定が出来ます。
- 金利優先 (権利日の金利が通常の5倍になるが、株主優待が受け取れない。)
- 優待優先 (株主優待の権利日に自動的に株が返却される。)
- 優待・有配優先 (株主優待や配当金の権利日に自動的に株が返却される。)


権利日で株を返却してもらうことができますが、長期保有特典のある株主優待には注意が必要です。
例えば、3年以上の保有でカタログギフトがアップグレードする等の株ですね。
貸株に出すことで長期保有特典がなくなってしまうリスクが高いと言われています。
銘柄によっては、貸株に出すのはやめておいた方がいいかもしれませんね。
まとめ
この記事では、貸株サービスとは何かというテーマで解説をしました。
貸株サービスとは、証券会社へ自分が持っている株を貸すサービスです。
証券会社へ貸株へ出した株は、空売りをする投資家へ向けて貸し出しをする目的で使われています。
貸株のメリット
- 貸株をしている間でも、いつでも株を売却することが可能です。
- 金利が高い銘柄も多くある
- 金利の発生が速くて、日割りの計算で毎月のインカムゲインとなります。
貸株のデメリット
- 年間20万円以上の利益が出たら、雑所得として確定申告をしなくてはいけません。
- 万が一、証券会社が倒産してしまった場合に保証がありません。
- 権利確定日に貸株に出していると、配当金や株主優待が受け取れない。