今回のテーマは「独特の言い回しや文章の表現から正しい選択肢を見抜け!」
ということで、文章の表現や言い回しから正しい選択肢を見抜く方法を考察していきます。
この記事はこんな方へおすすめ
ケアマネ試験の問題文の表現に癖があるのでは?と気なっている方
少しでも得点を上げたいと思っている方
少しでも参考になればと思います。
筆者の簡単な自己紹介です。

マッキーです。
介護士として10年以上働いています。
現場での経験を経て、ケアマネの資格を取得しました。
現在も特養の介護職員で、施設ケアマネとして働いています。
主にケアマネ試験をテーマにして、ブログで介護職員向けた情報等を発信しています。
ケアマネ試験の問題形式を確認
はじめにケアマネ試験の問題形式を確認しましょう。
ケアマネ試験は五肢複択方式です。
五肢複択方式とは?
問題文を読んで5つの選択肢から正しいものを3つ(2つ)選ぶという形式です。


- 介護支援分野:25問
- 保健福祉サービス分野:35問
合計60問ある中で、選択肢となる設問の数は300問です。
ケアマネ試験の正しい選択肢を見抜くテクニック
問題文の中には特徴的な言い回しや微妙なニュアンスを含む選択肢が出現します。
問題文の意味が分からなくても、文章の表現から「〇になるのか、✖になるのか」の傾向がつかめます。
過去問から例題をいくつか紹介ていきます。



あくまで、傾向なのでご了解ください。
正解(〇)になりやすい表現
正解(〇)になりやすい表現はズバリこちら。



あいまいな表現は〇になる!
あまいなので言葉の中に色々な含みがあります。
もし例外があっても当てはめることができる。
あいまい=「柔軟な対応」とも言えます。
他にも利用者さんの意思を尊重する表現は正解(〇)になりやすいです。
「~ことがある。」
「~ことがある。」と書かれている表現は〇になりやすいです。
「~ことがある。」しかし「~なこともある。」という含みのある言い回しです。
あいまいな表現と言えます。
(第23回試験)若年期の統合失調症の症状の再発は、配偶者や近親者の死が原因となることがある。〇
(第23回試験)居宅介護支援事業所が生活保護受給者に対して居宅介護支援を行う場合には、介護保険法の指定のほかに、生活保護法による指定を受けることがある。〇
「~など」
「~など」も曖昧な表現に当てはまるので〇になりやすいです。
「~など」と言われたら「他にも何かある」ことを意味していますね。
一つの意味だけじゃなくて、色んなケースを想定しています。
(第23回試験)「本人等セルフケアや家族の支援、インフォーマルサービス」欄には、地域のボランティアや近隣住民の協力なども記載する。〇
(第23回試験)誤嚥による呼吸困難では、「喉に手を当てる」などの窒息のサインやチアノーゼなどの症状が出現する。〇
「~も含まれる」
「~も含まれる。」も〇になりやすい選択肢です。
こちらも曖昧な言い回しですね。
設問に書かれている事柄以外の色々な含みがある言い方です。
(第23回試験)高次脳機能障害における失語症では、話そうとする言葉が出てこないという症状も含まれる。〇
(第23回試験)訪問介護の根拠法には、高齢者の医療の確保に関する法律も含まれる。〇
「必ずしも~ではない。」
「必ずしも~ではない。」も〇になりやすい表現です。
「必ずしも~ではない。」と言われれば、例外も認めますよ。というような表現ですね。
様々なケースが想定されて、柔軟な対応になっています。
(第23回試験) 家庭内暴力がある場合には、必ずしも利用者や家族の参加を求めるものではない。〇
(第23回試験) 事業所の管理者は、必ずしも保健師又は看護師でなくてもよい。〇
利用者さんを大切にする表現
長文読解の問題でよく出てきます。
このような利用者さんを大切にしているのが分かる「優しい対応」は〇となりやすいです。
(第22回再試験)Aさん親子がこれからどのような生活を望んでいるのかを聞き取る。〇
(第22回試験)夫の休息とBさんの生活リズムを整えるため、認知症対応型通所介護の利用を提案する。〇
不正解(×)になりやすい表現
不正解(×)になりやすい表現をいくつか紹介します。
特徴としては、先ほどのあいまいな表現とは反対で、



強く断定する表現は✖になる!
また、利用者さんの意思を尊重しなかったり、関係者とのチームワークが取れていない場合も✖の表現です。
「いかなる場合でも~」
「いかなる場合でも~」と書かれている表現は強く断定する表現なので、✖になりやすいです。
「いかなる場合でも、例外は認めないぞ」という強い意志が感じられますね。
このような場合は大体×です。
(第20回試験)成年被後継人が行った法律行為は、いかなる場合でも取り消すことができない。×
「必ず」
「必ず」とつく表現も強く断定する表現なので、×になりやすいです。
こちらも「必ず~しろよ」という強い意志が感じられます。
物事には例外もあるので、必ずと強く断言する表現には注意しましょう。
(第23回試験)指定居宅介護支援の提供の開始に際し、複数の指定居宅サービス事業所を必ず紹介しなければならない。×
(第20回試験)利用者が入院中であっても、必ず居宅を訪問して行う。×
「すべての~」
「すべての~」と断定して言い切ってしまう表現も×になりやすいです。
すべての=100%ということですね。
ここまで断定できる事柄って世の中にはそう多くはありませんよね。
(第22回試験)若年性認知症支援コーディネーターは、すべての市町村に配置されている。×
(第23回試験)肺炎球菌ワクチンを接種すれば、すべての肺炎を予防できる。×
利用者さんを大切にしない表現
逆に分かりやすいですね。このような設問を見かけたらラッキーです。
利用者の意思を無視して、本人をないがしろにする選択肢は当然×になりやすいです。
(第23回試験)指定居宅介護支援の提供の開始に際し、要介護認定申請が行われていない場合は、利用申込者の意思にかかわらず、速やかに申請が行われるよう援助を行わなければならない。×
認知機能が低下している場合には、本人への治療方法の説明は省略する×
単独で~する
介護の現場はチームで動きます。
介護支援専門員や他の専門職が単独で何かを行う場合は✖となりやすいです。
(第23回試験)Aさんと家族の意向は明らかなので、改めて面接をせずに、介護支援専門員が単独でターミナル期の施設サービス計画を作成する。×
(第23回試験)摂食・嚥下リハビリテーションは、医師のみで行う。×
全体のまとめ
問題文の表現や言い回しから〇か✖かを見極めるテクニックとして、過去問を元に例題で紹介させてもらいました。
〇と✖を判断するテクニック
あいまいな言い回し=正解(〇)が多い
強く断定する表現=不正解(×)が多い
利用者さんを大事にしている表現は正解(〇)が多い
反対に利用者さんを大事にしていない表現は不正解(×)が多い
チームワークが取れていないものは不正解(×)が多い
これらの言い回しが実際に使われていないか意識して、実際に過去問や一問一答を解いてみましょう。